今更ながら徹底解説❣
~iOS18(&iOS26)で進化したVoiceOverの点字画面入力について~


iOS18にて大幅に進化し、日本語変換にも対応した、iPhone・iPadの点字画面入力機能。

SNSでも多くの方が使われている様子ですが、まだまだ機能そのものや便利な使い方の認知度が低いように感じているので、今回はそんなVoiceOverの点字画面入力機能について徹底解説したいと思います。

✡ 今回ご紹介している「点字画面入力機能」はアクセシビリティ機能、VoiceOverの一部です。普段からVoiceOverを利用されていない方にとってはあまり便利な機能ではないかもしれませんが、ご了承ください。

✡ 2025/10/29追記: 点字画面入力のデモ動画、及びiOS26で新たに対応した「片手モード」についての説明を追加しました。


「Braille input」と書かれ、点字の浮き出ているスマートホンを操作している両手のイラスト。

⠼⠁⠲⠀点字画面入力機能の概要・呼び出し方

それでは早速、点字画面入力について初めて知ったという方向けに、簡単に機能概要・起動方法等をご説明したいと思います。既にご存じの方は、次項の内容からご覧ください。

機能概要

点字画面入力とはiOS 8の頃からiPhone・iPadのVoiceOver機能に付属していた入力機能のことで、直接画面に触れてパーキンス式点字キー配列に沿って文字入力ができるというものです。

従来はiPhoneの画面が5点までしか同時認識できなかったことや日本語の漢字変換に対応していなかったこともあり日本語入力で活用することはやや難しい状況でしたが、iOS 18で完全な日本語対応や初めてのコマンドモードへの対応が実現されたことにより、一気に活用方法が広がることとなりました。

詳しくは次項以降でご説明しますが、点字画面入力には単純に文字を入力するための「点字入力モード」と、ブレイルメモ等点字電子機器をBluetooth接続した時と同様に6点の組み合わせによりVoiceOverカーソルを操作する「コマンドモード」とが用意されています。

後者は少し慣れが必要な機能ではありますが、これら2つのモードを組み合わせることで、

といった日常的な入力関連操作をより素早く、より簡単に実施できるようになったんです。

以下は純正の「メモ」アプリで実際に点字画面入力を利用しているところのデモ動画です。

起動方法

点字画面入力には下記3通りの起動方法があります。

(1) ローターによる起動
・設定方法: 「設定」アプリ↠「アクセシビリティ」↠「VoiceOver」↠「ローター」↠「ローター項目」で「点字画面入力」を有効化することで設定できます。
・呼び出し方: 上記手順で設定した後は、ローター(親指・人差し指を画面に触れさせたままつまみを回すように動かす)を「点字画面入力」に合わせることで簡単に起動できるようになります。
(2) ジェスチャによる起動
・設定方法: 「設定」アプリ↠「アクセシビリティ」↠「VoiceOver」↠「点字」↠「点字画面入力」↠「アクティベーションジェスチャを使用」をオンにすることで有効化できます。
・呼び出し方: デフォルトでは画面の上端と下端を同時にダブルタップすることで点字入力モード、トリプルタップすることでコマンドモードを呼び出すことができます。
・ジェスチャの追加/変更方法: 「設定」アプリ↠「アクセシビリティ」↠「VoiceOver」↠「コマンド」↠「すべてのコマンド」↠「VoiceOver」から「点字画面入力」または「点字画面入力コマンドモード」にお好みのタッチジェスチャ・ショートカットキー等を割り当てます。
(3) テキストフィールド選択時の自動起動
・設定方法: 「設定」アプリ↠「アクセシビリティ」↠「VoiceOver」↠「点字」↠「点字画面入力」で「テキスト編集時に自動的に開始」をオンにすることで有効化できます。
・呼び出し方: 上記手順により有効化した後は、テキストフィールドを選択して文字入力が始まる度に点字画面入力が自動的に起動されるようになります。

なお、ローターによる起動では他のローター項目への移動が阻害されてしまうため、LUCAは個人的に2番目の「ジェスチャによる起動」を利用しています。ただ「画面の上端と下端を同時にダブルタップ」が少し面倒だったので、本体背面のダブルタップ・トリプルタップにそれぞれ再割り当てしています。

終了方法

どの方法で起動した場合でも、点字画面入力モードはピンチイン(親指と人差し指を画面に触れさせたまま近づけさせる)またはピンチアウト(親指と人差し指を同時に画面に触れさせたまま遠ざけさせる)により終了できます。

また「点字画面入力」をローター項目に設定している場合に限り、ローターを他の項目に合わせることでも機能を終了させることができます。

点字画面入力の概要については以上です。続いては具体的に「点字入力モード」と「コマンドモード」の使い方についてご説明していきます。


⠼⠃⠲⠀点字入力モードの使い方

ホーム画面、もしくはテキストフィールド上で点字画面入力を呼び出した際、最初に起動されるのが点字入力モードです。これはソフトウェアキーボードの代わりにパーキンス式キー配列を用いて文字を入力するモードで、ホーム画面ではアプリやブックマークの検索、テキストフィールドではタイピングの目的で利用できるようになっています。

なおコマンドモードでも同様ですが、iOS18ではテーブルモードとホールドモードの2種類、iOS26では更に片手モードを加えた3種類の入力方法が用意されています。

テーブルモード

端末を横向きに、卓上に置いて使うモードです。入力の向きをロック(3本指で下スワイプすると切り替えられます)していない限り、平面に置くことで自動的に切り替わります。

点字タイプライター・点字電子機器を使う時と同様、左右の人差し指・中指・薬指を横に並べて画面に触れるような形で文字を打っていきます。VoiceOverの設定で点の向きを反転させていない限り、通常のパーキンス式点字と同様、左の人差し指が1の点(⠁)、右の薬指が6の点(⠠)に対応します。

点字を打つ場合、含まれる点に対応する指を全て同時に画面に触れさせてください。例えば、「た」(⠕)を打つ場合には、左の人差し指と薬指、右手の中指を同時に触れてから離します。

ホールドモード

端末を手に持ったまま入力するためのモードです。

まずは画面が自分とは反対側を向くように、iPhoneを横向きにして持ちます。両掌でiPhoneの上端と下端を挟み込み、親指と小指を側面に沿わせるようにすると持ちやすいかと思います。入力の向きをロックしていない限り、この持ち方をすると自動的にモードが切り替わります。

左右の人差し指から薬指はテーブルモードとは違い、縦向き、もしくは斜めに並べて画面に触れさせることになります。各指と対応する点の位置に変わりはありませんが、画面上の向きとは左右反転してしまう(左手が画面の右側に触れる、右スワイプが画面上では左スワイプになるなど)ため、少し慣れが必要かもしれません。

なお、文字の入力方法についてはテーブルモードと同様です。

片手モード🆕

iOS26で新しく追加されたのが、通常通り縦向きでスマホを持ちながら入力できる「片手モード」です。

向きのロックをかけていない限りiPhoneを縦向きに持つと自動的に片手モードが起動します。

その状態で指を3本並べ、先に1~3の点、続けて4~6の点を入力することで点字の左半分・右半分の順に組み立てていくことになります。

「な」(1、3の点)や濁点(5の点)のように左右どちらかの列に点がない文字を入力する場合や空白を入力する場合には、該当の列で1本指右スワイプのジェスチャを実行します。つまり「な」を入力するには人差し指と薬指を触れてから右スワイプ、空白を入力するには2度右スワイプを行います。

なお設定アプリから「アクセシビリティ」⇒「VoiceOver」⇒「点字」⇒「点字画面入力」と進み、「片手モードスタイル」を切り替えることで片手入力の時にどちらの手を使うかを設定できるようになっています。


純正のメモアプリで点字画面入力を使用している様子のスクリーンショット。表示はテーブルモードになっており、既に「点字画面」という言葉が入力・確定されていることがわかります。クリック・タップすると拡大できます。

⠼⠉⠲⠀点字入力モードの各種ジェスチャ

さて、簡単に点字画面入力で文字を打つ方法についてお伝えしましたが、このままでは漢字に変換することも、空白や改行を入力することもできませんよね。そこで、続いては点字入力モードで使う様々なタッチジェスチャについてご解説していきたいと思います。

なお、多くのジェスチャについてはコマンドモードと共通になっています。

○1本指右スワイプ:
日本語で文字を打った後であれば次の漢字変換候補の確認
その他の場合には空白の入力
○1本指左スワイプ:
最後に入力した文字の削除
○1本指上下スワイプ:
日本語で文字を打った後であれば漢字変換候補の切り替え確認
ホーム画面でアプリの検索中であれば検索候補の切り替え確認
○2本指右スワイプ:
日本語で入力中であれば漢字変換候補の確定
ホーム画面でアプリを検索している場合・検索フォームを利用している場合などには検索の実行
その他の場合には改行の入力
○2本指左スワイプ:
最後に入力した単語の削除
○2本指上スワイプ:
点字表の切り替え(通常は日本語・英語1級・英語2級)
○2本指下スワイプ:
2級英語入力時など、入力途中の略字適用
○3本指左右スワイプ:
点字入力モード・コマンドモードの切り替え
○3本指上スワイプ:
クイックアクションの実行(メッセージの送信、検索候補のリセットなど)
○3本指下スワイプ:
点字入力向き(テーブルモード・ホールドモード)のロック/ロック解除
○1本指で画面を抑えながら1本指上下スワイプ:
カーソル移動単位(文字/単語/行)の切り替え
○1本指で画面を抑えながら1本指左右スワイプ:
設定した移動単位(文字/単語/行)でカーソル移動
○1本指で画面を抑えながら2本指左右スワイプ:
設定した移動単位(文字/単語/行)でテキスト選択
○音が鳴るまで1本指で画面に触れてから動かす:
現在の点の位置確認
○右3本指でタッチし放してからすぐに左3本指でタッチ:
点の位置を触れた箇所に調整

⠼⠙⠲⠀コマンドモードの使い方

デフォルトでは画面の上・下端のトリプルタップ、または点字入力モードからの3本指左右スワイプでコマンドモードを起動することができます。こちらは元々ブレイルメモ等点字電子機器をBluetooth接続した際に画面に触れずにVoiceOverを操作するための入力方法で、それを点字画面入力でも利用できるように実装したのがこのコマンドモードなんです。

下記、通常時のVoiceOverジェスチャと、それを実行するために入力する点の位置の組み合わせについて、代表的なものを一覧にしました。

○次の項目へ移動:
4の点
○前の項目へ移動:
1の点
○項目の選択(ダブルタップ):
3・6の点
○項目の長押し(トリプルタップ/ダブルタップホールド):
3・5・6の点
○次のローター項目へ移動:
6の点
※例: ローターで「単語」を選択している時に次の単語へ移動するなど
○前のローター項目へ移動:
3の点
※例: ローターで「単語」を選択している時に前の単語へ移動するなど
○次のローターへ切り替え(ローターを時計回りに回す):
5・6の点
○前のローターへ切り替え(ローターを反時計回りに回す):
2・3の点
○最初の項目へ移動:
1・2・3の点
○最後の項目へ移動:
4・5・6の点
○マジックタップ(2本指ダブルタップ):
1・5・6の点
○初めから読み上げ:
2・4・5・6の点
○選択箇所以降を読み上げ:
1・2・3・5の点
○スクリーンカーテンの切り替え:
1・2・3・4・5・6の点
○読み上げのミュート/ミュート解除:
m(1・3・4の点)
○前方(右方向)スクロール:
1・3・5の点
○後方(左方向)スクロール:
2・4・6の点
○上方スクロール:
1・4・5・6の点
○下方スクロール:
3・4・5・6の点
○音量を上げる:
3・4・5の点
○音量を下げる:
1・2・6の点
○項目セレクタの起動:
i(2・4の点)
○ホーム画面へ移動:
h(1・2・5の点)
○アプリスイッチャーの起動:
h(1・2・5の点)×2
○ステータスバーへ移動:
s(2・3・4の点)
○通知センターの表示:
4・6の点
○コントロールセンターの表示:
2・5の点
○エスケープ・戻る:
b(1・2の点)
○全て選択:
2・3・5・6の点
○右方向にテキスト選択:
2・5・6の点
○左方向へテキスト選択:
2・3・5の点
○コピー:
c(1・4の点)
○カット(切り取り):
x(1・3・4・6の点)
○ペースト:
v(1・2・3・6の点)
○デリート:
d(1・4・5の点)

かなり長い一覧になってしまいましたが、コマンド操作は以上です。数が多く覚えづらいかもしれませんが、良く使うものだけでも暗記しておくととても操作しやすくなるのではないでしょうか。


⠼⠑⠲⠀まとめ

さて、今回はiOS 18で一気に進化したVoiceOverの「点字画面入力」機能について徹底解説してきました。

少し難しく感じられるかもしれませんが、パーキンス式キー配列・ブレイルメモなどに慣れている方にとっては非常にスムーズに文字入力・操作ができるようになる便利な機能なので、点字ユーザの方はぜひご利用ください。


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