管理者権限のないPCでも使いやすく♪
~Explorer向けの簡単なライフハックをご紹介~
何かと設定がわかりづらく、使い勝手の良いようにカスタマイズすることが難しいWindowsのExplorer...それも職場PC等管理者権限の付与されていないアカウントだったりすると、殆ど自由が利かず不便に感じられてしまうことも多いかと思います。
ただWindowsのあらゆる構成要素を司ってるレジストリエディタの中でも「HKEY_CURRENT_USER」、つまり現在ログインしているユーザにのみ関わるキーは管理者権限がなくてもある程度調整することができ、これによりエクスプローラを使いやすいように設定することも可能なんです。
そこで今回の記事では基本的に権限要らずでエクスプローラの利便性をアップしてくれる、簡単なBatファイル・スクリプトをご紹介したいと思います。
※レジストリエディタはシステム全体に関わる重要な設定等を維持・調整しているアプリケーションです。編集前には必ずバックアップを取るようにしましょう。
※管理者権限があるPCについては、より簡単に各種設定を調整できるアプリケーションがありますので、そちらをご参照ください。
⚙「新規作成」メニューに拡張子を追加する
それでは早速1つ目のハック、「新規作成」メニューに任意の拡張子を設定する方法です。
エクスプローラで何もないところを右クリック(スクリーンリーダー利用時であれば「Ctrl+Spaceでアイコンからチェックを外した状態でアプリケーションキー押下)してコンテキストメニューを表示させると、空のファイルやフォルダ、ショートカットなどを作成するための「新規作成」メニューが利用できます。
通常であればこの中には「フォルダ」や「テキスト文書」、「Microsoft Excel ワークシート」等よく使われているものだけが表示されているのですが、下記の手順でレジストリを編集すると、好きな拡張子のファイルをこのメニューから作成できるようになるんです。
設定手順
まずは下記ボタンからコマンドのサンプルをコピーし、番号の振られた箇所を備考に沿ってご自身で設定したい内容に変更してください。
reg add "HKCU\Software\Classes\.html(1)" /ve /d "user.htmlfile(2)" /f
reg add "HKCU\Software\Classes\user.htmlfile(3)" /ve /d "HTML File(4)" /f
reg add "HKCU\Software\Classes\user.htmlfile(3)" /v "PerceivedType" /t REG_SZ /d "text(5)" /f
reg add "HKCU\Software\Classes\user.htmlfile(3)\ShellNew" /v "NullFile" /t REG_SZ /d "" /f
reg add "HKCU\Software\Classes\user.htmlfile(3)\shell\open\command" /ve /d "\"%SystemRoot%\\system32\\notepad.exe\(6)" \"%1\"" /f
reg add "HKCU\Software\Classes\.html(1)\ShellNew" /v "NullFile" /t REG_SZ /d "" /f
taskkill /f /im explorer.exe
start explorer.exe
備考:
- (1) 新たに追加したい拡張子です。例では.htmlになっていますが、目的に応じて.md(マークダウン)や.bat(バッチファイル)等に変更してください。
- (2) レジストリキーに付ける名前です。後から整理しやすいよう、ユーザ名.拡張子fileのような形で設定することをお勧めします。
- (3) (2)で設定した名前です。各行で名前に誤差があると正しく機能しないため、全て同じ名前を利用するようにしてください。
- (4) 「新規作成」メニューに表示される、拡張子に対応したファイルの種類です。「HTML File」や「HTML書類」等、わかりやすい名前を設定しましょう。
- (5) 作成するファイルの種類を表す文字列です。HTML、Python、CSS、Bat等メモ帳で編集するようなファイル種別の場合には「text」を指定します。
- (6) この拡張子のファイルをどのアプリケーションで開くかを設定する箇所です。デフォルトではメモ帳の格納先を指定していますが、他のエディタをご利用の場合にはパスを変更してください。
編集が完了したら、Windowsターミナル(Power Shell)を起動して1行ずつ実行するか、テキストファイルを新規作成、拡張子「bat」のバッチファイルに変更した上でコマンド全文を貼り付けて実行しましょう。
「新規作成」メニューに設定した内容(例: 「HTML File(h)」)が追加されていれば成功です。
特定のファイルをよく作成しているという方にとっては時間短縮になるので、便利なカスタマイズではないかと思います。
⚙全項目展開済みのコンテキストメニューを利用する
続いてはWindows 11で少し不便になってしまった、コンテキストメニューをカスタマイズするハックです。
Windows 11では通常、利用頻度の高い項目だけが表示され、「ターミナルで開く」、「お気に入りに追加」など多くのコントロールは「その他のオプション(w)」を選択しないと表示されない仕組みになっています。
ただ下記の手順を実行するとWindows 10までと同様全ての利用可能な項目が表示されるようになるので、手間をかけずに操作を行うことができるようになります。
設定手順
下記のコードをコピーして、1行ずつWindowsターミナル(Power Shell)で実行するか、全文をbatファイルに保存して実行してください。
reg add "HKCU\Software\Classes\CLSID\{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}\InprocServer32" /f /ve
taskkill /f /im explorer.exe
start explorer.exe
右クリック時に表示されるコンテキストメニューで「その他のオプション」が表示されなくなっていれば成功です。
なお元のコンテキストメニューに戻したい時には、1行目を下記の内容に変更して実行しましょう。
reg delete "HKCU\Software\Classes\CLSID\{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}" /f
⚙「PC」にフォルダを追加する
こちらはデフォルト設定であればエクスプローラを起動した際最初に表示される、「PC」フォルダへ任意の場所を追加するためのハックです。
よく使う場所などを追加しておくとアクセスしやすくなるのではないでしょうか。
※注意: Windowsの仕様上、正しく表示名が反映されない場合があります。またPC内での表示順序は変更できませんので、ご注意ください。
設定手順
まずPower Shellでスクリプトの実行を許可したことのない方は、下記のコマンドを実行してユーザ単位で実行ポリシーを変更しましょう。
Set-ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser
続いてこちらからPS1スクリプトをダウンロードして、任意の場所に保存してください。
必要に応じてファイルをメモ帳などで開き、アイコン画像のパス(Default Icon)を任意の画像に編集した後、PS1ファイルを実行してください。
指示に沿って入力後、PCフォルダに設定したディレクトリが表示されていれば成功です。
なお一度設定したフォルダを再度非表示にしたい場合にはレジストリエディタから下記のキーを削除しましょう。なお上記PS1実行時に自動生成されるGUIDが必要となりますので、必ず控えておくようにしてください。
HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Classes\CLSID\{GUID}
HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\MyComputer\Namespace\{GUID}
HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Wow6432Node\Classes\CLSID\{GUID}
HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Wow6432Node\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\MyComputer\Namespace\{GUID}
設定手順は以上です。クイックアクセス・ライブラリなどカスタマイズ性の高いコンテンツが増えてきている中ではありますが、まだまだPCを使っているユーザは多いかと思いますので、日々のファイル管理に活用していただければ幸いです。
⚙ドライブレターを先頭に表示させる
最後にご紹介するのはややマニアックなハックではありますが、「PC」フォルダやツリービューに表示されるディスク・ネットワークドライブに付属する1文字のドライブレターを、ドライブ名の前に表示させるものです。
通常であれば「ローカルディスク (C)」のように名前の後に表示されるドライブレターですが、複数のネットワークドライブを使い分けている場合にはドライブレターのアルファベットが先に表示されていた方が区別しやすいという場合があります。
そのような時、下記の手順に沿ってコードを実行することで「(C:) ローカルディスク」のような表示に合わせることができるんです。
設定手順
下記のコードをコピーして、1行ずつWindowsターミナル(Power Shell)で実行するか、全文をbatファイルに保存して実行してください。
reg add "HKCU\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer" /v ShowDriveLettersFirst /t REG_DWORD /d 4 /f
taskkill /f /im explorer.exe
start explorer.exe
なお元の状態に戻したい場合には、上記コードの1行目を以下のように変更して実行しましょう。
reg add "HKCU\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer" /v ShowDriveLettersFirst /t REG_DWORD /d 0 /f
使いどころは限られるかもしれませんが、日々ディスク・ドライブを使い分けている方はぜひお試しください。
⚙まとめ
さて、今回は少し難しい内容になってしまいましたが、管理者権限のないWindows PCでもある程度利便性を高めることのできる、エクスプローラ向けのライフハックを4つまとめてご紹介しました。
何れもスクリーンリーダー環境に関わらず利用できるものばかりなので、日々の作業に役立てていただければ嬉しいです。